認知症の症状と進行を抑えるために家族でしている対策 2
認知症はお医者さんより家族の思いやりの心の方が薬になる。と約2年の父の経過をみて思っている私であります。
でもこれも 経済的なことや心の余裕などがないと難しいこととも言えます。
認知症が進行している?
2021年を迎えて 私も妹も 忙しく、1週間くらい 実家に行くことができませんでした。やっと休みが取れ 実家に行き気づいたことー。父の認知症が少し進行している?
ちょっと前に父は もう乗らない方がいいだろうと車を売ってしまいました。目も悪くなり、運転するのに自信をなくして 何かあってからでは遅いと悩んだすえに決心したようです。ところがある日、困ったような顔をして私に話しかけてきたのです。
父「なぁー、警察に届け出を出せばすぐに見つかるんじゃないかな?」
私「え?どうしたの?警察?何をさがすの?」
父「うちの車、ないじゃないか、盗まれたんだろう?警察に被害届けを出せばすぐに見つかるんじゃないか?」
私「えっ?お父さんの車は すごく欲しがっていた知り合いに売ってあげちゃったじゃない。盗まれたんじゃないよ、私はもっと高く売れるから待ってて、って言ったのに なんども頼んでくるから売っちゃった。って言ってたじゃない。」
父「….ん?俺が?…..??じゃーその売ったお金は?」
私「ちゃんとお父さんの銀行に振り込まれてるよ。」
通帳を見る父..でも俺は売ったつもりはない、おかしい、俺の中でいったい何が起きているのだろうー。と混乱している様子でした。ちゃんとゆっくり説明しても 自分では覚えていないので 騙されているのではないかという心配と 家族が嘘を言うわけがないのだから 自分がおかしくなってしまったのか?という不安で頭の中はいっぱいで混乱してしまったのだと思います。
それが何回も続きました。そのたびに私は はじめから分かりやすくゆっくり、初めて聞いたふりをして説明したのです。
お父さん、頑張って!思い出せなかったら 何度でも説明するからせめて覚えて、また後で混乱して苦しまないためにもー。そう思い 、時には 「お父さん、度忘れしないでよ~、私も人の事言えないくらい忘れんぼだけどね。」などジョークを言ったり、深刻に考えさせないように明るく話す努力をしていました。
認知症の進行を抑える対策
楽しんでやってくれるゲームを探す。
父の認知症は ゆっくりではあるけれど 確実に進行しているんだと思います。進行を抑えるために私たち家族のできることはー?
テレビゲーム
まず考えたのが 家の中でもできる簡単な運動。私が昔使っていたwiiの卓球(ピンポン)、これなら頭と腕も使うのでいいかも?そう思い 「一緒に ちょっとやってみない?」と誘ってみたのですが失敗。父にはちょっと動きが速かったみたい…。興味なし!って感じでした。
オセロゲーム
これは病院においてあったもので、入院していた時は 何度かやってくれたので 退院してからも少しでも頭の体操になればと買っていってみました。ですが ちょっと良くなった父には子供じみていてバカにされているように感じたのか やはり興味は持ってもらえませんでした。
座ってできる足の運動器具
もともと父の入院の原因は認知症ではなく 腰を痛め 歩行困難になったことからなので、無理をせずに 座って足の運動ができる器具を買ってみました。体を動かせば脳にも刺激があたえられ 一石二鳥だと思ったからです。でも認知症の進行を抑えるには やはりもっと頭を使うものじゃないとダメだなと思いました。
カードゲーム
頭を使うもので 本人が興味を持って参加してくれるものは?トランプ?麻雀? 両親ができるものは?いろいろと考えてみると うちの家族では 昔はお正月に花札をやっていたことを思い出したのです。
これだったら大人のカードゲームだし、楽しみながら家族でできる。こう思ったのが大正解!もうだいぶ昔のことなのに 父も母もしっかり覚えていて 今では昼食を終えてからの家族での花札を楽しんでくれています。
花札は頭を使うだけではなく、カードがトランプよりも小さく厚いので 切ったり 配ったりすることが難しく、指先の運動にもなり これはいいかも?と思いました。
麻雀
麻雀は頭も指先も使うので とても良いと思います。でも雀荘などに一人で行かせるのは心配ですよね。それに麻雀を知らない人もいると思います。
前に麻雀に似たゲームで子供でもできるポンジャンというものがあったのですが 今ではもう売ってないのかな?あれば 家族でできる手軽なゲームでとてもいいのではないかと思います。
認知症の進行状態
これは認知症が進行している?の続きになってしまう話になります。
また今回 忙しく、実家に1週間くらいいけませんでした。
やっと休みをとり 実家に行って掃除をしていると 椅子に座ったままぽかんとどこかを見てるのです。大丈夫かな?1週間あわないうちに認知症が進行しちゃってる?と心配でしょうがありませんでした。でもその後に みんなで買い物に行ったり 食事したりしているうちに 普通に会話するようになりました。その後、家族で花札をやって遊んで 知り合いの居酒屋さんにちょこっと行って今日は楽しく過ごすことができました。
父は自分が認知症だということをわかっています。
認知症の人は自分が認知症だと認めない、認めたくない。これは初期の場合に絶対あることだと思います。でも父は「俺が頭おかしくなけりゃすぐ理解できる話なんだろうなー」と小さな声でポツンと言うのです。とっさに私達はフォローの言葉をさがすのですがー。
このころは 誰を信じていいのか きっと分からず 頭の中では小さな混乱がいくつも渦巻いていたことでしょう。なにしろ覚えてないことが現実になってしまっているのですから。
車の事にしても 自分では売る気がないのに売られてしまった、でも家族が勝手にそんな事をするわけがない、やっぱり自分で決めたことなのか?と頭の中を自分なりに整理しようと一生懸命でした。
でも幸いなことに 進行はだいぶ遅いのではないかと思います。普通の生活には支障はないと言っていいと思っています。
これからも家族で一緒に頑張ろう❣